SlackでChatGPTを呼べる|答えはチャンネル全員に見える
OpenAIは、SlackとMicrosoft Teamsのチャンネルで@ChatGPTを呼び出せる機能を発表しました。ChatGPT BusinessとEnterpriseが対象で、個別のChatGPTライセンスを持たない社員も、有効にしたチャンネルでは使えます。
@ChatGPTは、管理者がつないだ社内の資料やツールを使って答えを作ります。その答えは、そのチャンネルに入っている全員が読めます。見える範囲を決めるのは、資料の閲覧権限ではなく、チャンネルの顔ぶれになります。
入れる前に決めるのは2つです。どのチャンネルに入れるか、そして何をつなぐか。どちらも「このチャンネルにいる全員が見てよいか」で決めます。
OpenAIが、SlackやMicrosoft Teamsのチャンネルの中で、@ChatGPTと書くだけでChatGPTを呼び出せる機能を発表しました。個別のライセンスを持っていない社員も使えます。便利になる一方で、AIの答えを誰が読むのかの決まり方が変わります。社内の連絡をSlackやTeamsで回している会社は、入れる前に一度だけ考えておくことがあります。
今日やること ChatGPTを個人のプランで使っている会社、SlackやTeamsを使っていない会社は、何もしなくて構いません。 ChatGPT Business(またはEnterprise)を契約していて、SlackやTeamsで連絡を回している会社は、入れる前に1つだけ決めます。「@ChatGPTを入れるチャンネルと、つなぐ資料は、そのチャンネルにいる全員が見てよいものだけにする」。
何が起きたか
OpenAIは2026年9月29日(米国時間)に開いた開発者向けイベント「DevDay」で、多くの新機能をまとめて発表しました。その1つが、SlackとMicrosoft Teamsの中でChatGPTを使える機能です(OpenAI:DevDay 2026 Recap)。
チャンネルやスレッド、個別のメッセージで@ChatGPTと書いて頼むと、話し合いの内容や、会社がつないだツールの情報をもとに、まとめ・計画・資料などを作ります。対象はChatGPTのBusinessとEnterpriseのプランで、使えるようにする設定は会社の管理者が行います。機能の紹介ページには、個別のChatGPTライセンスが無い社員も、有効にしたチャンネルでは使えると書かれています(ChatGPT:@ChatGPT in Slack and Microsoft Teams)。
中小企業にとって何が変わるか
見える範囲を決めるものが、ファイルの権限からチャンネルの顔ぶれに移る
これまで、社内の資料を誰が見られるかは、共有フォルダやファイルごとの閲覧権限で決まっていました。見せたくない資料は、権限を付けなければ済みました。
@ChatGPTは、管理者がつないだ社内の資料やツールを使って答えを作ります。そして紹介ページには、共有の会話での返答は、その会話に入れる人なら誰でも読めると書かれています(ChatGPT:@ChatGPT in Slack and Microsoft Teams)。つまり、資料を開く権限が無い人でも、その資料をもとにした答えは、同じチャンネルにいれば読めることになります。紹介ページも、ファイルやリンク先には別の権限がかかっている場合があるので、仕上がりを共有する前に相手が開けるか確かめるように、と注意しています。
ここで効いてくるのが、チャンネルに誰が入っているかです。中小企業のSlackやTeamsには、社員だけでなく、パートや業務委託の方、取引先を招いたチャンネルが混ざっていることがよくあります。全員が見てよい話だけをしているチャンネルに、社内の資料につながったAIが入ると、見せる範囲がそのチャンネルの顔ぶれまで広がります。
よくある誤解①:「ライセンスを買った人しか使わないから、範囲は限られている」
そうではありません。紹介ページのよくある質問には、個別のライセンスが無いメンバーも、有効にしたチャンネルでは@ChatGPTを使えると書かれています(ChatGPT:@ChatGPT in Slack and Microsoft Teams)。何人分のライセンスを買ったかでは、使う人の範囲は決まりません。有効にしたチャンネルにいる人全員が、使う人になります。
よくある誤解②:「チャンネルの過去のやりとりを全部読まれる」
これも違います。紹介ページには、@ChatGPTはチャンネルの履歴全体や、非公開の会話、個人のChatGPTの履歴に、自動で入れるわけではないと書かれています(ChatGPT:@ChatGPT in Slack and Microsoft Teams)。使えるのは、その会話で見えている内容と、管理者がつないだ社内の情報源です。また、個人のアカウントや権限を自動で引き継ぐこともありません。
心配すべきは「過去のやりとり」ではありません。管理者が何をつないだかです。答えの材料になるのはそこだからです。
うちは当てはまるのか
| いまの状況 | 今回の件は |
|---|---|
| ChatGPTは個人のプランで使っている/SlackやTeamsを使っていない | 関係ありません |
| ChatGPT Businessを契約しているが、SlackやTeamsに入れる予定はない | いまは何もしなくて構いません。入れる設定は管理者が行うので、勝手には入りません |
| ChatGPT Businessを契約していて、社内の連絡をSlackやTeamsで回している | 当てはまります。入れる前に、入れるチャンネルとつなぐ資料を決めます |
| パートや業務委託の方、取引先が入っているチャンネルがある | 特に当てはまります。そのチャンネルに入れるかどうかを、まず決めます |
いま何をすべきか
決めるのは「入れるチャンネル」と「つなぐ資料」の2つです
1つ目は、どのチャンネルに@ChatGPTを入れるかです。最初は、社員だけが入っている、仕事の話が中心のチャンネル1つから始めます。取引先を招いたチャンネルや、外部の方が入っているチャンネルは、後回しにします。
2つ目は、何をつなぐかです。つなぐ資料やツールは、「入れたチャンネルにいる全員が見てよいか」で選びます。給与や人事の資料、見積りの原価、顧客の個人情報のように、見られる人を絞っている資料は、つながないほうが安全です。
判断の物差しは1つだけで足ります。「その資料の中身が、このチャンネルに貼られても困らないか」。困るなら、つながないか、そのチャンネルには入れない、のどちらかにします。
大きい会社なら、チャンネルごと・資料ごとに細かく権限を設計して、専門の担当者が管理します。人手の足りない会社では、そこまでは回りません。だから、入れるチャンネルを絞り、つなぐ資料を絞る。この2つの絞り込みで、見える範囲を広げすぎずに済みます。便利さが分かってから、1つずつ広げていけば十分です。
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