AI検索の答えにリンクが増える|着地する1ページを見直す
Googleが、検索のAIによる概要(AI Overviews)やAIモードの答えの中に、元のサイトへのリンクを増やし、上のほうに出すようにすると発表しました。手続きなどで公式の場所が限られる場合に、公式サイトを答えの上部にまとめて出す表示も試すそうです。
AIの答えから飛んでくる人は、トップページではなく、答えの根拠になった個別のページに着地します。
小さな会社が見直すのは、そのページ1枚だけで「何の会社か」「頼めるか」「どう連絡するか」が分かるかどうかです。特別な対策は要らないとGoogle自身が書いています。
Googleで調べものをすると、検索結果のいちばん上にAIがまとめた答えが出ることが増えました。「AIによる概要(AI Overviews)」や「AIモード」と呼ばれるものです。Googleは10月15日、この答えの中に、元になったサイトへのリンクをもっと増やし、上のほうに出すようにすると発表しました。
「AIが答えてしまうから、もうサイトは見られない」と感じていた会社には、少し風向きの変わる話です。ただ、何か新しい対策を始める必要はありません。見直すのは、すでにあるページのうち1枚です。
今日やること 自社サイトでよく見られているページを3つ開き、そのページだけを読んで「何をしている会社か」「自分の用件を頼めるか」「どう連絡すればいいか」が分かるか確かめてください。分からないページがあれば、その3点を書き足します。 何もしなくていい人 自社のサイトを持っていない会社と、検索から問い合わせを受けることがほとんどない会社です。この記事の後半、社員の調べものの話だけ読めば足ります。
何が起きたか
Googleの公式ブログに、10月15日付で次の内容が載りました(More ways to connect with the web from Search)。
- AIの答えの文中に入るリンクを増やし、答えの上のほうに出す頻度を上げる
- 手続きなどで「公式の場所が1〜2か所しかない」場合に、公式サイトを答えの上部にまとめて出す表示を試す。リンクごとに、なぜ役に立つかの説明が付く
- 答えの末尾に出る関連記事のリンクに画像を付け、押しやすい見た目にする
- 新しい記事を並べて見せる表示を、ほかの国と言語にも広げる
公式サイトをまとめて出す表示は、まだテストです。どの国から始まるのか、日本でいつ使えるのかは書かれていません。
中小企業にとって何が変わるか
入口はトップページではなく、個別のページになる
AIの答えの中のリンクは、答えの文の元になったページに張られます。「〇〇市で業務用エアコンの清掃を頼める会社」と調べた人がリンクを押すと、着地するのはトップページではなく、清掃サービスの説明ページや、よくある質問のページかもしれません。
ここで困るのは、そのページだけでは話が完結していない場合です。サービスの説明は書いてあっても、対応している地域や、だいたいの料金の目安、問い合わせの方法がトップページにしか載っていない。こういうページに着地した人は、探すのが面倒になって戻ります。リンクが増えても、着地したページで用が足りなければ、問い合わせにはつながりません。
これまでの検索でも、個別のページに直接来る人はいました。AIの答えは質問への答えを先に見せるので、リンクを押す人は「もう少し詳しく知りたい」「頼めるか確かめたい」という段階に進んでいることが多いはずです。そこで知りたいことが、そのページに書いてあるかどうかが効いてきます。
社員の調べものでは、公式サイトが見つけやすくなるかもしれない
もう1つは、自社のサイトではなく、社員が仕事で調べものをする側の話です。
役所への届け出や、取引先の専用窓口のように、正しい入口が限られている手続きは少なくありません。ところが検索すると、代行業者の広告や、何年も前のまとめ記事が先に目に入ることがあります。テスト中の表示は、こうした場面で公式サイトを答えの上部に出すものです。
ただ、どのサイトを「公式」とみなすのかは発表に書かれていません。テストが始まっても、出るのは一部の答えだけです。AIの答えの上にリンクがあっても、手続きに入る前にURLが本当にその役所や会社のものかを見る習慣は、そのまま残してください。
うちは当てはまるか
| いまの状況 | 当てはまるか | やること |
|---|---|---|
| 自社サイトが無い | 当てはまらない | 社員の調べものの話だけ押さえる |
| サイトはあるが、トップページ1枚だけ | ほぼ当てはまらない | そのページに3点がそろっているかだけ見る |
| サービスごとのページやよくある質問のページがある | 当てはまる | よく見られている3ページから、3点を書き足す |
| 料金や営業時間がページによって違う、古いまま | 強く当てはまる | まず数字と日付をそろえる。AIの答えに古い情報が引かれる元になる |
| 検索からの問い合わせが売上の柱になっている | 強く当てはまる | 上の作業に加え、問い合わせが来たページを記録しておく |
よくある誤解:「AIの答えに載るには、特別な対策が要る」
AIの答えに載るための対策をうたうサービスや記事が増えています。ただ、Google自身は検索セントラルの説明で、AIによる概要やAIモードに出るための追加の要件や特別な最適化は無いと書いています(AI features and your website)。条件は、ページがGoogleに登録されていて、通常の検索結果に説明文付きで出せる状態であることです。
今回の発表でも、公式サイトをどう選ぶかは書かれていません。分からない仕組みに合わせて何かを足すより、着地した人が困らないページにするほうが、確実に効く方向です。AIの答えから来た人にも、普通の検索から来た人にも、同じように効きます。
いま何をすべきか
順番は次のとおりです。
- よく見られているページを3つ選ぶ。アクセス解析やGoogleサーチコンソールを入れていれば、そこで上位の3つを見ます。入れていなければ、サービスの説明ページとよくある質問のページから選べば足ります
- その3ページに「何の会社か」「頼めるか」「連絡方法」がそろっているか見る。対応地域、受けられない仕事、料金の目安、電話番号やフォームへのリンクです。足りないものだけ書き足します
- 料金・営業時間・住所が、ページごとに食い違っていないか見る。古い数字が残っていると、AIの答えにも古いまま引かれることがあります
- 社員には、手続きの入口は公式のURLかを確かめる、と一言伝える。AIの答えの上にリンクが出ても、確かめる手間は省かない
サイトを作り直す話ではありません。3ページを読み直して、足りない数行を足すだけです。それでも、問い合わせの前に相手が知りたいことに先に答えておくと、電話やメールでの同じ質問も減ります。
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同じ質問の電話が多い会社は、着地ページに答えを書くことがそのまま電話を減らすことにつながります。電話対応を減らすには|AIで受ける前に理由を減らすで、問い合わせの理由を先に減らす考え方をまとめました。
社員がAIの答えをそのまま信じて手続きを進めてしまうのが心配なら、AIの回答が信用できないときの使い方|聞かずに渡すを読んでみてください。AIに答えを聞くより、確かな資料を渡して使う方法を書いています。
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