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2026-09-24導入と定着

引き継ぎ資料が無いまま人が辞める|残り2週間で取り出す3つ

引き継ぎ資料が無いまま人が辞める|残り2週間で取り出す3つ
この記事の結論

退職が決まってから引き継ぎ資料を書いてもらうのは、たいてい間に合いません。民法では、期間の定めのない雇用は申し入れから2週間で終わります。有給休暇の消化が重なれば、出社する日はさらに少なくなります。

残りの日数で取り出すのは3つだけです。いつ何が来るかの「周期」、ファイル・アカウント・契約の「在りか」、いつもと違うときの「例外と相手」。

書かせるのではなく、過去のメールやカレンダーを一緒に見ながら話してもらって録音し、AIに3つに分けて整理させます。最後に、後任が本人の前で1回やって見せます。

経理を一人で回してきた人が、来月で辞めると言ってきた。引き継ぎ資料は無い。本人に「まとめておいて」と頼んだが、最終日が近づいても出てくるのは数枚のメモだけ。本人は日々の仕事を回しながら、有給休暇も消化したい。後任は、何を聞けばいいのかも分からない。「引き継ぎ 資料 ない」で検索したのは、たぶんこの状態のときです。

検索すると、引き継ぎ資料のテンプレートや、書くべき項目の一覧が並びます。この記事はそちらではありません。残りの日数で資料を書いてもらうのは、たいてい間に合わないからです。書かせるのをやめて、取り出すものを3つに絞り、会話を録ってAIに整理させる手順を書きます。

退職が決まってから「資料を書いて」は、たいてい間に合わない

残りの日数は思っているより短く、その短い時間で本人に書かせる方法は、構造的に回りません。

まず日数です。民法第627条では、期間の定めのない雇用について、当事者はいつでも解約の申入れができ、申入れの日から2週間が経つと雇用は終わるとされています。就業規則でもっと前の申し出を求めている会社は多いものの、実際に残る時間が数週間しかないことは珍しくありません。そこへ有給休暇の消化が重なると、本人が出社する日はさらに減ります。

次に、書かせる方法が回らない理由です。その人に仕事が集まっていたから、資料が無かったのです。辞めると決まっても、その仕事は最終日まで本人の机に残ります。書く時間は、日々の仕事の隙間にしかありません。

しかも、本人が書くと抜けるものが決まっています。本人にとって当たり前のこと、年に1回しか起きないこと、いつもと違うときの対応。これは「何を書けばいいか」を本人が自分で思い出す方式では、ほとんど出てきません。聞かれて初めて思い出すものだからです。

平時であれば、属人化はAIで解消できるか|先に手をつけるのは「その人の頭の中」で書いた順番で、仕事を棚卸して1つずつ言葉にしていけます。退職が決まった後には、その時間がありません。取り出すものを絞ります。

残り2週間で取り出すのは「周期」「在りか」「例外と相手」の3つ

全部を引き継ごうとせず、辞めた後に後任が「知らなかった」では済まない3つだけを先に取り出します。

1つ目:周期(いつ、何が来るか)

毎月10日の支払い、月末の締め、四半期ごとの報告、年1回の更新手続き。仕事の中身より先に、「いつ何をしなければならないか」の一覧を取り出します。中身は後任がやりながら覚えられますが、周期を知らないと、やるべき日が来たことに気づけません。

特に危ないのは、年に1回しか来ない仕事です。保険や保守契約の更新、年に一度の届出、取引先ごとの年間の値決め。2週間の引き継ぎ期間中には一度も起きないので、誰も思い出しません。本人の頭の中にも「毎年この時期に何かあった」程度の記憶しか残っていないことがあります。

2つ目:在りか(どこに何があるか)

ファイルがどのフォルダにあるか、どのサービスにどのアカウントで入っているか、契約書の原本がどの棚にあるか、請求書がメールで届くのか紙で届くのか。仕事の手順より先に、「物の在りか」を取り出します。在りかが分かれば、手順は後から調べられます。在りかが分からないと、調べる入口がありません。

ここで1つ守ることがあります。パスワードそのものは、録音にもAIにも渡しません。取り出すのは「どのサービスに、どのメールアドレスで登録しているか」「パスワードはどこで管理しているか」までです。値そのものは、会社で決めた管理方法で直接受け渡します。生成AIに社内の情報を入れるときの線引きは、会社のルールに従ってください。

3つ目:例外と相手(いつもと違うとき、誰に聞くか)

「A社からの請求だけは締め日が違う」「この取引先は電話でしか受け付けない」「この金額を超えたら社長に確認する」。いつもどおりのときは手順で回りますが、いつもと違うときに止まります。例外と、そのとき誰に連絡すればいいかを取り出します。

残り2週間で取り出すのは、周期・在りか・例外と相手の3つ
残り2週間で取り出すのは、周期・在りか・例外と相手の3つ

3つとも、本人が一人で書くと抜けます。だから、書かせずに取り出します。

書かせずに、見ながら話してもらって録る

過去のメールやカレンダーを一緒に見ながら話してもらい、録音をAIに3つに分けさせ、最後は後任がやって見せます。

手がかりを画面に出してから聞く

「引き継ぐことを教えてください」では本人は思い出せません。手がかりを先に出します。

これを画面に出して、後任が「これは何ですか」「これは毎月ですか」「これが来なかったらどうなりますか」と聞きます。年に1回の仕事も、1年分の送信済みメールや出入金の履歴を一緒に眺めると出てきます。本人が思い出すのではなく、記録に思い出させる形です。

1回30分から1時間で十分です。長くすると本人の日々の仕事が止まります。会話は録音します。スマートフォンの録音でも、会議ツールの録画でも構いません。

録音をAIに渡して、3つに分けさせる

録音を文字起こしして、生成AIに渡します。頼み方は、例えば次のとおりです。

「この会話から、①いつ何をするか(周期)、②どこに何があるか(在りか)、③いつもと違うときの対応と連絡先(例外と相手)の3つに分けて、箇条書きにしてください。会話で触れていないことは書かないでください。はっきりしない箇所には『要確認』と付けてください」

最後の2行が大事です。AIは、会話に無いことを補ってきれいに書くことがあります。引き継ぎでそれをされると、誰も言っていない手順が資料に紛れ込みます。「要確認」が付いた箇所だけを、次の会話で本人に聞けば済みます。

出てきた下書きを本人が読んで直します。ゼロから書くより、読んで直すほうが負担はずっと軽くなります。

最後に、後任が本人の前でやって見せる

資料ができても、それで引き継ぎが終わったとは言えません。最後の数日で、後任が本人の目の前で実際に1回やって見せます。本人は口を出さず、後任が止まったところだけを記録します。止まったところが、資料から抜けている箇所です。

本人がやって見せて後任が見るだけだと、後任は分かった気になります。手を動かすのは後任の側です。

記録を見ながら話す→録音→AIで3つに分ける→後任がやって見せる
記録を見ながら話す→録音→AIで3つに分ける→後任がやって見せる

「辞める人がいて、何から取り出せばいいか分からない」ところから、ご相談くださいその人がしている仕事を思いつく範囲で書いていただければ、周期・在りか・例外のどれから取り出すか、どの記録を手がかりにするかを一緒に決めます。相談と見積りに費用はいただきません。

辞めた後に抜けていたものへの備え

どれだけ丁寧にやっても抜けは出るので、抜けたときの受け皿を最終日までに決めておきます。

1つ目は、辞めた後に確認できる範囲を、本人と合意しておくことです。退職後も聞いてよいかどうかは、本人の都合です。無理に約束させることはできません。聞けないなら聞けない前提で、最終日までに「要確認」を潰す順番を決めます。

2つ目は、次の1年間の「周期」を、会社のカレンダーに入れておくことです。後任個人のメモではなく、会社で共有しているカレンダーに1件ずつ入れます。年1回の仕事は、その月が来たときに誰かが気づける場所に置かないと、また消えます。

3つ目は、アカウントの整理を後回しにしないことです。本人のアカウントで登録していたサービスは、退職後に入れなくなります。在りかの一覧を見ながら、会社のアカウントへの切り替えや、担当者の変更を最終日までに済ませます。

大きい会社は、引き継ぎの様式や、業務を標準化する部署を持てます。人手の足りない会社には、それを今から整える時間はありません。周期・在りか・例外の3つだけを取り出し、抜けたら後任が気づける場所に置いておく。それで十分に回る会社が多いはずです。

今日からやること

やること目安
1本人の最終出社日と、有給休暇を除いた出社できる日数を数える今日
2本人の送信済みメール1年分・カレンダー・出入金の履歴を、画面に出せる状態にする今日〜翌日
3手がかりを見ながら、後任が「周期」を聞く会話を30分〜1時間。録音する1〜3日目
4同じやり方で「在りか」と「例外と相手」を聞く。パスワードの値は録音に乗せない4〜7日目
5文字起こしを生成AIに渡し、3つに分けて整理させる。「要確認」の箇所を本人に聞いて埋める各会話の翌日
6後任が本人の前で実際に1回やって見せ、止まった箇所を資料に足す最後の3日
7周期を会社のカレンダーに入れ、本人名義のアカウントを切り替える最終日まで

よくある質問

引き継ぎ資料がない場合、何から始めればいいですか。

資料を書いてもらうことからではなく、「いつ何が来るか」の一覧を取り出すことからです。中身は後任がやりながら覚えられますが、周期を知らないとやるべき日に気づけません。本人の送信済みメールやカレンダー、出入金の履歴を一緒に見ながら聞くと、年に1回の仕事まで出てきます。

引き継ぎ資料を作らない人には、どう頼めばいいですか。

作らないのではなく、作る時間が無いことがほとんどです。仕事が集まっていたから資料が無かったので、辞めると決まっても本人の手は空きません。「書いて」と頼むのをやめ、30分だけ話してもらう時間をもらいます。録音をAIに整理させて、本人には読んで直すところだけをお願いします。

引き継ぎ資料には、どんな内容を入れればいいですか。

時間が無いときは、周期(いつ何をするか)・在りか(ファイル・アカウント・契約がどこにあるか)・例外と相手(いつもと違うときの対応と連絡先)の3つに絞ります。手順の細部は、在りかが分かれば後任が後から調べられます。パスワードの値そのものは資料に書かず、会社で決めた方法で受け渡します。

AIに引き継ぎ資料を作らせても大丈夫ですか。

AIに任せるのは、会話を「整える」ところだけにします。会話に無いことを補って書くことがあるため、「会話で触れていないことは書かない」「はっきりしない箇所には要確認と付ける」と頼み、出てきたものは必ず本人が読んで直します。

まとめ

退職が決まってから引き継ぎ資料を書いてもらうのは、たいてい間に合いません。民法では期間の定めのない雇用は申し入れから2週間で終わり、有給休暇の消化が重なれば、本人が出社する日はさらに少なくなります。仕事が集まっていたから資料が無かったので、辞めると決まっても書く時間は増えません。

残りの日数で取り出すのは、周期・在りか・例外と相手の3つです。書かせるのではなく、過去のメールやカレンダーを一緒に見ながら話してもらって録音し、AIに3つに分けて整理させ、本人が直します。最後に後任が本人の前でやって見せ、止まったところを足す。抜けは必ず出るので、周期は会社のカレンダーに入れ、アカウントは最終日までに切り替えておきます。

時間があるなら、辞めると決まる前に取り出しておくのがいちばんです。平時の進め方は属人化はAIで解消できるか|先に手をつけるのは「その人の頭の中」に、取り出したものを読まれる形にする方法はマニュアルが読まれない理由|読ませる工夫より、要らなくするに、その人しかできない仕事の見つけ方は業務棚卸のやり方|全部書き出さないで済ませるに書きました。

この記事のタグ生成AI業務改善定着

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この記事を書いた人
清水 飛鳥株式会社Raven 代表

中小企業と個人事業主の業務を、その会社に合った形で仕組みに変える会社を経営しています。

本記事はAIを用いて作成し、公開前に内容を確認しています。