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2026-10-17生成AIの社内運用

AI音声に俳優団体の指針|広告の声は似ているだけで注意

AI音声に俳優団体の指針|広告の声は似ているだけで注意
この記事の結論

声優や俳優が加盟する日本俳優連合が、10月15日に「音声に関する生成AI利用ガイドライン」を発表しました。

法律ではなく業界団体の自主的な基準ですが、対象の「事業者」には個人事業主も含まれ、広告での利用には特に厳しい条件が書かれています。

SNS広告や店の紹介動画にAIのナレーションを使っている会社が先に見ておくのは、その声が誰かに似ていないかと、使っている読み上げサービスの表記の条件です。

声優や俳優が加盟する日本俳優連合(日俳連)が、生成AIで声を使うときのガイドラインを発表しました。

「声優の業界の話でしょう」と思われるかもしれません。ただ、このガイドラインが「事業者」と呼んでいる範囲には、法人だけでなく個人事業主も入っています。店のSNS広告や、会社の紹介動画に、AIの読み上げでナレーションを付けている会社には関係のある話です。

今日やること 広告や紹介動画にAIのナレーションを使っているなら、使っている読み上げサービスの名前と、選んでいる声の名前を1行に書き出してください。そのうえで、その声が実在の声優や俳優に似ていないかを、社内の誰かにもう一度聞いてもらいます。 何もしなくていい人 AIの音声を使っていない会社です。社内向けの研修動画やマニュアルの読み上げにだけ使っている会社も、急いで何かを変える必要はありません。

何が起きたか

日本俳優連合が2026年10月15日に、「音声に関する生成AI利用ガイドライン」を発表しました(日本俳優連合:発表ページ)。発表ページによると、日俳連には約2,600人の俳優・声優が加盟しています。

ガイドラインは、声をAIに学習させる段階、声を作る段階、作った声を公開して使う段階のそれぞれで、声の持ち主の事前の許諾を求めています。発表ページでは「透明性と公平性を担保する自主的な基準」と説明されています。法律ではなく、業界団体が自ら定めた基準です。

全文は22条あり、PDFで公開されています(ガイドライン本文(PDF))。

中小企業にとって何が変わるか

「事業者」に、小さな会社も入っている

ガイドライン本文の第2条では、「事業者」を、法人か個人かを問わず、AIを使って事業を行う者と定めています。個人事業主、フリーランス、個人配信者も含むと明記されています。

アニメの制作会社やAIの開発会社だけに向けた話ではありません。読み上げサービスで作った声を、自社の広告に載せる会社も、このガイドラインの言う「事業者」に入りうる、ということです。

似せるつもりがなくても、似ていれば問題になる

いちばん気をつけたいのは、ガイドライン本文の第3条です。特定の人の声を再現するつもりがなくても、出来上がった声が、一般の視聴者には区別しにくいほどその人に似ていて、使う側が似ていると気づけたのに使った場合は、無断で作った声とみなす、と書かれています。

読み上げサービスには、たくさんの声が並んでいます。「この声、あのアニメの人に似ていて耳に残る」と思って選んだなら、それは似ていると気づいていた、ということになります。悪気が無かったことは、言い訳になりにくい書き方です。

広告は、ほかの使い方より条件が重い

第8条では、テレビCM、WEB広告、SNS広告などの広告・宣伝に声を使う場合、商品や広告キャンペーンごとに、セリフなどの具体的な中身について、声の持ち主から個別に同意をもらうことを求めています。第16条では、広告に使う場合は通常の出演料とは別の対価が要る、としています。

一方で第10条には、読み上げサービスを提供する会社が、許諾を得た声を小さな事業者に提供する場合のルールもあります。サービス側は、使う側が守るべき表記の方法を示す。使う側は、その方法に従って表記する。小さな会社がやるべきことは、この「サービス側が示した表記の方法に従う」ことに集約されます。

うちは当てはまるか

いまの状況当てはまるか考えること
AIの音声を使っていない当てはまらない何もしなくていい
社内の研修動画やマニュアルの読み上げにだけ使っているほぼ当てはまらない外に出す予定ができたときに、下の行を見る
SNS広告や店の紹介動画に、読み上げサービスの声を使っている当てはまるサービスの利用規約で、商用での利用と表記の条件を確かめる
「あの声優さんっぽい声」を選んでいる、または作らせている強く当てはまるその声は広告に使わない
動画を制作会社に頼んでいる当てはまるAIの声を使うか、使うならどのサービスのどの声かを聞いておく
社員の声をAIで写して使いたい別の話下の「関連するもっと詳しい話」の記事を見る

よくある誤解:「法律ではないから、うちには関係ない」

このガイドラインは法律ではありません。守らなかったからといって、すぐに罰則があるわけではありません。

ただ、ガイドライン本文の目次には、第19条として、無断で作った声の配信停止や削除を求める規定が置かれています。声の持ち主の側が「この広告の声は自分に似ている」と申し出るときの、よりどころになる文書が1つできた、ということです。

小さな会社にとって痛いのは、法的な結論より前の段階です。広告を止めて作り直す手間と、「声を勝手に使った会社」とSNSで言われることのほうが、ずっと重くのしかかります。広告は人の目に触れるために出すものなので、似ている声ほど見つかりやすい、という皮肉もあります。

もう1つ、このガイドラインは、使う側を締め出すためのものとは読めません。許諾を得た声を、表記を守って使う道は残されています。気をつけるところを知っていれば、AIのナレーションは引き続き使えます。

いま何をすべきか

今日やるのは、冒頭に書いた1行の書き出しだけで足ります。

広告や紹介動画に使っている読み上げサービスの名前と、選んでいる声の名前を書き出し、その声が実在の人に似ていないかを、作った人以外の人に聞いてもらうことです。作った本人は、何度も聞いて耳が慣れているので、似ていることに気づきにくくなります。

似ていると言われた声は、広告には使わないと決めてしまうのがいちばん簡単です。そのうえで、使っているサービスの利用規約を開き、商用での利用ができるか、表記が必要か、必要ならどう書くかを確かめます。

同じAIのナレーションでも、社内の研修動画と、店の広告とでは重みが違います。全部を一度に見直す必要はありません。外に出ているものから順に見ていけば十分です。

関連するもっと詳しい話

「似ている声は広告に使わない」のような決まりは、長い規程にしなくても、社内ルールの1行で足ります。生成AIの社内ルールは3つで足りる|急ぐ義務はまだないで、小さな会社がまず決めておく3つの決まりと、その書き方をまとめました。

読み上げサービスを、広告の担当者がそれぞれ個人で契約していると、どの声がどこで使われているか誰も分からなくなります。社内ツールが乱立したときの片づけ方|数より置き場所を決めるで、契約しているサービスを1か所にまとめて把握する手順を書いています。

社員の声をAIで写して使うことを考えている場合は、Googleの音声AIが声を写す|社員の声は辞めた後どうするかを先に読んでください。

AIのナレーションを広告に使ってよいかの判断や、社内ルールの作り方から相談したい場合は、お問い合わせからご連絡ください。

どこから手をつけるか分からない場合は、ご相談ください。いまのやり方を伺うところから始めます。ご相談とお見積りに費用はいただきません。

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この記事を書いた人
清水 飛鳥株式会社Raven 代表

中小企業と個人事業主の業務を、その会社に合った形で仕組みに変える会社を経営しています。

本記事はAIを用いて作成し、公開前に内容を確認しています。