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2026-09-28導入と定着

社内ツールが乱立したときの片づけ方|数より置き場所を決める

社内ツールが乱立したときの片づけ方|数より置き場所を決める
この記事の結論

社内ツールが乱立して困っているとき、減らすべきはツールの数ではありません。困りごとの正体は「どこを見ればいいか分からない」「同じことを2か所に入れる」「誰が管理しているか分からない」の3つです。

ツールごとに「何を置く場所か」「誰が管理しているか」を1行ずつ書いた台帳を作ると、減らすべきものが見えます。

減らす順番は、管理する人がいないもの、置き場所が重なっているもの、入力口が重なっているもの。1つの情報の置き場所が1つに決まっていれば、ツールが多くても困りません。

連絡はチャットとメールとLINEに散らばっている。ファイルは共有フォルダにもクラウドにも、個人のパソコンにもある。予定はカレンダーとホワイトボードの両方に書く。新しく入った人に「あの資料どこにありますか」と聞かれて、自分でもすぐに答えられない。「ツール 乱立」で検索したのは、たぶんこういう状態に気づいたときです。

検索すると、ツールを1つにまとめましょう、統合型のサービスに乗り換えましょう、という記事がたくさん出てきます。ただ、ツールを1つにしても同じ困りごとが残る会社はよくあります。先に、何に困っているのかを分けておきます。

乱立そのものは問題ではない

ツールが多いこと自体では、仕事は重くなりません。困るのは、ツールの数とは別の3つのことです。

大工さんの道具箱には、たくさんの道具が入っています。それで困っている人はいません。どの道具を何に使うかが決まっていて、どこにしまうかも決まっているからです。社内のツールも同じです。数が多くても、それぞれの役目がはっきりしていれば、乱立とは呼びません。

「乱立している」と感じるとき、実際に起きているのはたいてい次の3つです。

1. どこを見ればいいか分からない。同じ種類の情報が、ツールごとにばらばらに置かれています。取引先とのやり取りが、ある人はメール、ある人はチャットに残っている。探す人は、全部を開いて回ることになります。

2. 同じことを2か所に入れている。予定をカレンダーにもホワイトボードにも書く。顧客の情報を名簿のExcelにも、請求書のソフトにも入れる。入れる手間が倍になり、2か所の中身がずれます。この転記の片づけ方は、転記作業の無駄をなくす|自動化の前に、消す転記を分けるに書きました。

3. 誰が管理しているか分からない。誰かが試しに登録した無料のサービスや、前の担当者が契約したツールが、誰にも把握されないまま残っています。辞めた人のアカウントが開いたまま、ということも起きます。

ツールを1つにまとめても、1と2はまとめた先で同じように起きます。3は、まとめる作業の中でかえって見落とされます。数を減らすことから始めると、困りごとの正体に手が届きません。

ツールの数ではなく「置き場所」を数える

ツールごとに「何を置く場所か」と「誰が管理しているか」を1行ずつ書くと、減らすべきものが見えます。

台帳は4列で足りる

使っているツールを思いつく範囲で並べ、それぞれに次の4つを書きます。

列書くこと
ツール名チャット、共有フォルダ、カレンダー、Excelの名簿など。無料のものも入れる
何を置く場所か「社内の連絡」「見積書の控え」「来客の予定」のように、中身で書く
管理している人契約した人、管理画面に入れる人の名前
使っている人実際に開いている人。部署単位でよい

全部を正確に書き出す必要はありません。30分で思い出せる範囲で十分です。書いているうちに、「何を置く場所か」が同じ行が2つ以上出てきたり、「管理している人」の欄が埋まらない行が出てきたりします。それが片づける場所です。

台帳に4列で書くと、置き場所の重なりと管理する人のいないツールが見える。
台帳に4列で書くと、置き場所の重なりと管理する人のいないツールが見える。

1つの情報の置き場所は1つにする

台帳を見るときの基準は1つだけです。1つの種類の情報は、1つの場所にしか置かない。

ツールは1つでなくて構いません。社内の連絡はチャット、取引先とのやり取りはメール、ファイルは共有フォルダ、と分けるのは自然なことです。困るのは、取引先とのやり取りがメールにもチャットにもある、というように、同じ種類の情報の置き場所が2つ以上あるときです。

置き場所が1つに決まれば、「どこを見ればいいか分からない」は消えます。新しく入った人にも、「見積書は共有フォルダのこの場所」と1行で伝えられます。

減らす順番は3段階

管理する人がいないもの、置き場所が重なっているもの、入力口が重なっているものの順に片づけます。

1段目:管理する人がいないものを片づける

台帳で「管理している人」が埋まらなかったツールから手をつけます。ここは使い勝手の話ではなく、安全の話だからです。

情報処理推進機構(IPA)の中小企業のためのクラウドサービス安全利用の手引き(2026年6月)でも、運用するときの確認ポイントとして、管理担当者を決めること、利用者の範囲を決めて適切な人だけが使えるようにすること、IDやパスワードを共有しないことが挙げられています。誰も管理していないツールは、このどれもできていない状態です。

続けて使うものには、管理する人を1人決めます。詳しい人である必要はありません。誰がアカウントを持っているかを知っていて、人が辞めたときに消す係であれば十分です。使っていないものはやめます。

2段目:置き場所が重なっているものを1つに寄せる

次に、「何を置く場所か」が同じ行を探します。取引先とのやり取りがメールとチャットの両方にあるなら、どちらか1つに決めます。

どちらを残すかは、機能の良し悪しでは決めません。いま実際に多く使われているほう、取引先に合わせやすいほうを残します。使われているものを残せば、移る人が少なくて済みます。

3段目:入力口が重なっているものを1つにする

最後に、同じことを2か所に入れている組み合わせを片づけます。予定をカレンダーとホワイトボードの両方に書いているなら、入力する場所を1つに決め、もう一方はそこから見るだけにします。ホワイトボードを残したいなら、ホワイトボードにはカレンダーを映す、という形にもできます。

減らす順番は、管理する人がいないもの、置き場所の重なり、入力口の重なりの3段階。
減らす順番は、管理する人がいないもの、置き場所の重なり、入力口の重なりの3段階。

やめるときは、解約より先にデータを出す

ツールをやめると決めたら、解約の手続きより先に、中のデータを取り出して新しい置き場所へ移します。解約した後では取り出せないことがあります。やめるかどうかの判断そのものに迷ったときは、ツールが定着しない|直すか捨てるかの決め方の手順が使えます。

「どれを残して、どれをやめればいいか分からない」ところから、ご相談ください。いま使っているツールを思いつく範囲で並べていただければ、置き場所が重なっているもの、管理する人を決めるべきものを一緒に仕分けます。相談と見積りに費用はいただきません。

統合型のツールに乗り換える前に

乗り換えは、置き場所と管理する人が決まった後なら検討する価値があります。決まる前に乗り換えると、同じ乱立が新しいツールの中で起きます。

全部の機能が1つに入ったサービスに乗り換えれば、ツールの数は減ります。ただ、そのサービスの中にも、チャット、ファイル置き場、予定表と、置き場所はいくつもあります。どの情報をどこに置くかが決まっていなければ、1つのサービスの中で同じ情報があちこちに置かれるだけです。

大きい会社であれば、専任の担当者が全社のツールを入れ替え、使い方をそろえる進め方もとれます。人手の足りない会社で、日々の仕事を回しながら全部を入れ替えるのは負担が大きすぎます。いま使っているものの役目を決め直すほうが、ずっと小さな手間で済みます。

新しいツールを入れるときの考え方は、SaaSが使われない3つの理由|導入前に決める1行に書きました。「何を減らすために入れるのか」を先に決めていないツールが、乱立の元になります。

今日からやること

順やること目安
1社内で使っているツールを、無料のものも含めて思いつく範囲で書き出す今日・30分
2それぞれに「何を置く場所か」「管理している人」「使っている人」を書く今日・30分
3「管理している人」が埋まらない行に印を付け、続けるなら管理する人を1人決める今週
4使っていないツールは、データを取り出してから解約する今週
5「何を置く場所か」が重なっている行を探し、残すほうを1つ決めて社内に伝える来週
6同じことを2か所に入れている組み合わせを1つ選び、入力する場所を1つに決める来週〜

よくある質問

社内ツールは1つにまとめたほうがいいですか。

まとめる必要はありません。困りごとの正体は、ツールの数ではなく、同じ情報の置き場所が2つ以上あることと、管理する人が決まっていないことです。この2つが片づけば、ツールが複数あっても困りません。

どのツールを残すかは、どう決めればいいですか。

機能の良し悪しより、いま実際に多く使われているほうを残します。使われているものを残せば、移る人と移すデータが少なくて済みます。取引先とのやり取りに使うものは、相手に合わせやすいほうを残します。

社員が勝手に無料のツールを使い始めてしまいます。

禁止から入ると、見えないところで使われるだけになります。まず台帳に載せてもらい、管理する人と、何を置く場所かを決めます。仕事の情報を置くなら会社が把握しているものを使う、という1行を決めておくと、新しいツールが増えるたびに台帳に載るようになります。

辞めた人のアカウントが残っているかもしれません。

管理している人が決まっていないツールから確かめてください。管理画面で利用者の一覧を見て、辞めた人のアカウントがあれば消します。今後は、人が辞めるときに台帳を見て、その人が使っていたツールを順に消す手順にしておくと漏れません。

まとめ

社内ツールが乱立して困っているとき、減らすべきはツールの数ではありません。困りごとの正体は、どこを見ればいいか分からない、同じことを2か所に入れる、誰が管理しているか分からない、の3つです。ツールを1つにまとめても、この3つは新しいツールの中で同じように起きます。

ツールごとに「何を置く場所か」「管理している人」を書いた台帳を作り、管理する人がいないもの、置き場所が重なっているもの、入力口が重なっているものの順に片づけます。1つの情報の置き場所が1つに決まり、それぞれのツールに管理する人がいれば、ツールが多くても困りません。意味があるのは、ツールの数が減ったことではなく、探す時間と入れ直す手間が減ったことです。

使われていない1つのツールを直すか捨てるかはツールが定着しない|直すか捨てるかの決め方に、ツールを入れる前に決めることはSaaSが使われない3つの理由|導入前に決める1行に、同じ情報を写す作業の消し方は転記作業の無駄をなくす|自動化の前に、消す転記を分けるに書きました。

この記事のタグSaaS業務改善定着

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この記事を書いた人
清水 飛鳥株式会社Raven 代表

中小企業と個人事業主の業務を、その会社に合った形で仕組みに変える会社を経営しています。

本記事はAIを用いて作成し、公開前に内容を確認しています。