Geminiの会話がNotebookへ|足す先が共有か先に見る
Geminiアプリのチャットから、Gemini Notebookを直接操作できるようになりました。ノートブックを作る、資料を足す、質問する、消す、まで言葉で頼めます。既定でオンです。
便利になる一方で、チャットの中身が「どのノートブックに入るか」を意識しないまま足されるようになります。ノートブックは他の人と共有できます。
先に確かめるのは、社内のノートブックが誰と共有されているかです。共有しているものには、会話をそのまま足さない。この1つを決めておけば足ります。
調べものや打ち合わせの準備で、Geminiとチャットしながら考えをまとめる。その結果を、資料をまとめておく「ノートブック」に移しておきたい。これまでは、画面を切り替えてコピーして貼る手間がありました。
その手間が無くなりました。Googleは10月23日(米国時間)、Geminiアプリのチャットの中から、Gemini Notebookを直接操作できるようにしたと発表しました。
今日やること Google Workspaceを使っていて、社内でGemini Notebookのノートブックを共有している会社は、「共有しているノートブックに、チャットの中身をそのまま足さない」と一言だけ周知してください。あわせて、誰とどのノートブックを共有しているかを、作った人に確かめてもらいます。 何もしなくていい人 GeminiもGemini Notebookも使っていない会社です。機能は既定でオンですが、使わなければ何も起きません。
何が起きたか
GoogleのGoogle Workspace Updatesによると、変わったのは次の点です。
- Gemini Notebookが、Geminiアプリの「接続アプリ」の1つになった
- チャットで「@Gemini Notebook」と書けば、ノートブックを作る、資料を足す、メモを残す、中身について質問する、ができる
- ノートブックや資料の削除も、言葉で頼める
- 「@」を付けなくても、Geminiが必要だと判断すれば自動で使う
- 管理者側の設定は既定でオン。利用者側も、欧州を除いて既定でオン
- Workspaceの全プランと、個人のGoogleアカウントが対象で、すでに使える状態
中小企業にとって何が変わるか
「足す」が一言でできると、足す先を見なくなる
これまでノートブックに資料を入れるには、ノートブックを開いて、入れる資料を選ぶ必要がありました。その数手の間に、「このノートブックに入れていいか」を考える余地がありました。
チャットから一言で足せるようになると、その余地が無くなります。Googleが例に挙げているのは「このチャットのコピーを、○○のノートブックに足して」という頼み方です。チャットの中には、取引先の名前や見積もりの金額、社内の人の評価など、外に出したくない話がそのまま入っていることがあります。
便利さそのものは本物です。調べた結果が散らばらず、1か所に集まります。問題は、その「1か所」が誰と共有されているかを、足す人が意識しなくなることです。
ノートブックは共有できる
Gemini Notebookのノートブックは、ほかの人と共有できます。Googleは9月10日、社外との共有を管理コンソールで細かく設定できるようにしたと発表しています。社外への共有は既定でオフですが、管理者が許可すれば、社外の人や取引先と共有することもできます。
つまり、こういうことが起きえます。取引先と一緒に使っているノートブックがある。担当者が、社内の値引きの相談をしたチャットを「あのノートブックに足して」と頼む。頼んだ本人は、そのノートブックが取引先と共有されていることを、その瞬間には思い出していない。
これはAIが間違えた話ではありません。頼まれたとおりに動いた結果です。だから、AIの設定だけでは防げません。
当てはまるかどうかを分ける
| 自社の状況 | 今回の件でやること |
|---|---|
| Gemini Notebookを使っていない | 何もしなくてよい |
| 個人でだけ使っていて、誰とも共有していない | 何もしなくてよい。便利に使ってかまわない |
| 社内の何人かでノートブックを共有している | 共有しているノートブックに、チャットをそのまま足さないと周知する |
| 社外(取引先など)とノートブックを共有している | 上に加えて、どのノートブックが社外と共有されているかを作った人に確かめてもらう |
| 管理者がいて、社外共有を許可しているか分からない | 管理コンソールで、Gemini Notebookの共有設定を確かめる |
よくある誤解:「ノートブックは自分だけのメモ帳」
ノートブックを「AIに読ませるための自分用の資料箱」だと思っている人は多いはずです。最初はたしかにそうでした。
ところが、ノートブックは共有でき、コピーも作れます。誰かが作ったノートブックを共有してもらって使っている場合、そこに足したものは、作った人やほかの共有相手からも見える場所に入ります。「自分のメモ帳に書いたつもりが、みんなの掲示板に書いていた」という形の事故です。
削除も同じです。「古い資料を消して」と頼んだとき、消えるのが自分だけの控えなのか、チームで使っている資料なのか。共有しているノートブックでは、そこを確かめてから頼む必要があります。
いま何をすべきか
- 共有しているノートブックを洗い出す。社内でGemini Notebookを使っている人に、「誰かと共有しているノートブックはあるか、相手は誰か」を聞きます。全部で数個のはずです
- 共有しているノートブックには、チャットをそのまま足さない。足すなら、チャットの中から必要な部分だけを選んで、自分で貼ります。手間は少し増えますが、何を入れたかが自分で分かります
- 削除は、共有していないノートブックだけで頼む。共有しているノートブックの資料を消すときは、自分の手で消します
- 管理者がいるなら、社外共有の設定を確かめる。許可していないなら、そのままでかまいません
道具が便利になるたびに、「どこに置くか」を考える手間が一つずつ消えていきます。消えた手間の代わりに、置き場所の決まりを一つだけ持っておく。小さな会社にとっては、それで十分です。
関連するもっと詳しい話
ノートブックを社内の資料置き場として使う会社ほど、「何をどこに置くか」が人によってばらばらになりがちです。社内で情報共有ができない原因|書く人が得をしない構造では、共有するものを「2回聞かれたこと」に絞り、書く人の手間を減らす順番を説明しています。ノートブックに何を入れるかを決めるときにも、同じ考え方が使えます。
チャットから気軽に足せるようになると、似た名前のノートブックや資料が増えていきます。ファイルを探す時間が減らない会社へ|名前は3項目で揃えるでは、日付・取引先・中身の3項目で名前を揃えるルールを紹介しています。ノートブックの名前にも、そのまま当てはめられます。
社内のGemini Notebookの使い方や共有の決め方で迷ったら、お問い合わせからご相談ください。
どこから手をつけるか分からない場合は、ご相談ください。いまのやり方を伺うところから始めます。ご相談とお見積りに費用はいただきません。
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