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2026-10-24導入と定着

kintoneが使われない理由|最初に決めるのは見る人

kintoneが使われない理由|最初に決めるのは見る人
この記事の結論

kintoneが使われないのは、操作が難しいからではありません。入力したデータを誰も見ていないので、入力する理由がないのです。

まず[アプリ管理]画面で、レコードの最終更新日が止まっているアプリを数えます。

立て直すアプリは1つに絞り、そのデータを「誰が、いつ見るか」を先に決めてから作り直します。

kintoneを契約して、担当者が日報や案件管理のアプリを作った。説明会も開いた。最初の数週間は入力があったのに、気づけば誰も開いていない。現場は結局Excelとメールで回していて、kintoneのアプリだけが増えていく。

この記事はツールの使い方の話ではありません。使われていないアプリをどう見つけるかと、立て直すときに何を先に決めるかを書きます。

kintoneが使われないのは、操作が難しいからではない

入力したデータを誰も見ていないので、入力する理由がないのが一番の原因です。

kintoneは、自分たちで業務のアプリを作れる道具です。作ること自体は難しくありません。だからこそ、作ったあとに使われない理由は、操作の難しさより、使い方の決め方のほうにあります。使われなくなったアプリを見ると、たいてい次のどれかが当たっています。

入力する人と、得をする人が違う

日報や案件の進み具合を入力するのは現場の人です。それを一覧やグラフで見て得をするのは、上司や経営者です。入力する側から見ると、手間が一つ増えただけで、自分に返ってくるものがありません。

これはkintoneに限らず、買ったサービスが使われないときの典型です。構造の話はSaaSが使われない3つの理由に詳しく書きました。kintoneで特に起きやすいのは、見るはずの上司も実は見ていないことです。見られていないと分かれば、入力は止まります。

Excelをそのまま写したアプリは、Excelと並んで残る

kintoneには、今使っているExcelファイルを読み込んで、そのままアプリを作る機能があります。最初の一歩としては便利です。ただ、Excelの列をそのまま項目にすると、入力の手間はExcelと同じか、むしろ増えます。

そのうえ、元のExcelを消していないと、現場は慣れたExcelのほうを使い続けます。同じ情報が二か所にある状態になり、どちらが正しいのか分からなくなります。

アプリが増えるほど、どれを開けばいいか分からなくなる

作るのが簡単なので、思いついた人が思いついた分だけアプリを作ります。似た名前のアプリが並び、どれに入力すればいいのか、現場の人が判断できなくなります。開く前に迷う道具は、使われません。

まず「使われていないアプリ」を画面で数える

感覚ではなく、[アプリ管理]画面の「レコードの最終更新日」で数えます。

立て直す前に、本当に使われていないのはどのアプリかを確かめます。「たぶん誰も使っていない」という感覚は、当たっていることも外れていることもあります。

kintoneには[アプリ管理]画面があり、ユーザーが作ったアプリの利用状況を確認できます。kintoneの公式ヘルプ「[アプリ管理]画面でアプリの一覧を確認する」によると、一覧には「レコードの最終更新日」「レコード数」「作成者」「設定の最終更新日時」などが並びます。一覧に出るのは自分に管理権限のあるアプリで、cybozu.com共通管理者であれば、管理権限やアクセス権がないアプリも表示されます。

一覧はCSV形式でダウンロードすることもできます(アプリの一覧をCSV形式でダウンロードする)。Excelで並べ替えれば、止まっているアプリがすぐに分かります。

見るのは三つだけです。

この三つで、アプリを三つに分けます。

使われているか、止まったか、作っただけか。最終更新日でアプリを三つに分けます。
使われているか、止まったか、作っただけか。最終更新日でアプリを三つに分けます。
  1. 毎週データが入っているアプリ:使われています。今は触りません
  2. 途中でデータが止まったアプリ:一度は使われていました。止まった理由を聞く価値があります
  3. ほとんどデータが入っていないアプリ:作っただけで終わっています。多くはやめてよいアプリです

立て直す候補は、二つめの「途中で止まったアプリ」です。一度は使われていたので、止まった理由が分かれば戻せることがあります。

立て直すなら、最初に「見る人」を1人決める

作り直す前に、そのデータを誰が、いつ見るのかを1つだけ決めます。

止まったアプリを立て直すとき、多くの会社は項目を減らしたり、画面を見やすくしたりするところから始めます。それも大事ですが、順番が逆です。先に決めるのは、入力されたデータを誰が、どの場面で見るのかです。

たとえば案件管理のアプリなら、「毎週月曜の営業会議で、社長がこの一覧を画面に映して話す」と決めます。日報なら、「課長が毎朝、前日の分に一言返す」と決めます。見る人と見る場面が決まれば、入力する側にも理由ができます。会議で自分の案件が話題に出るなら、入力しておかないと困るからです。

見る場面が決まると、要らない項目も見えてきます。会議で見ない項目は、入力してもらう必要がありません。項目を減らすのは、そのあとです。

入力した人にも返ってくるものを作る

見る人を決めたら、もう一つ、入力した人の側に返ってくるものを作ります。kintoneの標準機能では、「レコードの条件通知」が使えます。

公式ヘルプ「レコードの条件通知を設定する」によると、レコードの値が指定した条件を満たしたときに、指定したユーザーや、フォームに置いたユーザー選択フィールドの人などへ通知を送れます。たとえば、依頼のアプリで「承認待ち」になったら担当の上司に知らせる、上司が「承認」にしたら依頼した人に知らせる、という使い方ができます。

こうすると、入力した人は「入れておけば、返事が来る」と分かります。メールや口頭で催促しなくてよくなる分、入力するほうが楽になります。

見る人を決め、入力した人にも通知で返ってくるようにします。
見る人を決め、入力した人にも通知で返ってくるようにします。

ただし、同じヘルプには注意も書かれています。ExcelやCSVファイルで登録・更新したレコードは、条件を満たしても通知されません。また、レコードを操作した本人には通知されません。Excelからまとめて読み込む運用を残したままだと、通知の仕組みは働かないことがあります。

大きい会社のやり方は持ち込まない

大きな会社では、kintoneの専任担当を置き、全部の業務をアプリにしていく進め方もあります。人の足りない会社では、それはできません。全業務を一度にアプリにすると、使われないアプリが増えるだけです。

立て直すのは、一度に1つのアプリだけにします。見る人と見る場面を決め、通知で返ってくるものを作り、1か月使われ続けたら次のアプリに進みます。地味ですが、これが一番続きます。

「うちのkintone、どのアプリから立て直せばいいか」から、ご相談ください。アプリ管理画面の一覧を一緒に見て、残すもの・直すもの・やめるものを分けるところから始めます。

直さずにやめるアプリも決める

ほとんどデータが入っていないアプリは、直すより、やめるほうが早いことが多いです。

三つめの「ほとんどデータが入っていないアプリ」は、作った時点で使う場面が決まっていなかったアプリです。直そうとしても、見る人も入力する理由もありません。思い切ってやめるほうが、現場の迷いは減ります。

やめるときは、まず作った人と、そのアプリを使うはずだった人に確認します。そのうえで、アプリの名前に「使用停止」と付け、アクセス権を管理者だけに絞るなど、現場の人が開かない状態にします。直すか捨てるかの決め方と、捨てるときの手順は、ツールが定着しない|直すか捨てるかの決め方に書きました。

作成者が一人に偏っている場合は、そのアプリを直せる人が一人しかいないことになります。その人が休んだり辞めたりすると、アプリは止まります。作れる人が一人だけになる失敗は、ノーコードで失敗する会社の共通点で扱いました。立て直すアプリは、直せる人を二人にしておきます。

今日からやること

やること目安ポイント
[アプリ管理]画面を開き、アプリの一覧をCSVでダウンロードする15分共通管理者で開くと、管理権限の無いアプリも見える
「レコードの最終更新日」で並べ替え、アプリを三つに分ける30分毎週入っている/途中で止まった/ほとんど入っていない
途中で止まったアプリから、立て直すものを1つだけ選ぶ15分一度は使われていたものを選ぶ
そのアプリのデータを「誰が、いつ見るか」を1つ決める30分会議・朝の確認など、すでにある場面に乗せる
見る場面で使わない項目を外し、条件通知を1つ設定する1時間入力した人に返ってくる通知を優先する
ほとんど入っていないアプリは、作った人に確認して使用停止にする30分消す前に、開かれない状態にする
1か月後、立て直したアプリの「レコードの最終更新日」をもう一度見る15分入力が続いていれば、次のアプリに進む

よくある質問

kintoneが使われないのは、社員のITリテラシーが低いからですか。

ほとんどの場合、違います。同じ社員がスマホのアプリやチャットは問題なく使っています。kintoneが使われないのは、入力しても誰も見ていない、Excelと二重になっている、どのアプリに入れればいいか分からない、といった使い方の決め方に原因があることがほとんどです。研修を増やす前に、見る人と見る場面が決まっているかを確かめてください。

使われていないアプリは、すぐに削除していいですか。

先に、作った人と使うはずだった人に確認してください。kintoneの[アプリ管理]画面では、アプリの削除と、削除したアプリの復旧ができます。ただ、すぐに消すより、まず名前に「使用停止」と付けてアクセス権を絞り、しばらく誰も困らないことを確かめてから消すほうが安全です。

Excelは完全にやめないといけませんか。

全部をやめる必要はありません。ただ、kintoneのアプリと同じ情報をExcelでも管理していると、どちらが正しいか分からなくなり、kintoneのほうが使われなくなります。立て直すアプリについては、元のExcelは読むだけにして、新しい入力はkintoneにだけ入れると決めてください。

まとめ

kintoneが使われないのは、操作が難しいからではありません。入力したデータを誰も見ていない、Excelと二重になっている、アプリが増えすぎてどれを開けばいいか分からない。原因は、作ったあとの使い方の決め方にあります。

まず[アプリ管理]画面で、レコードの最終更新日とレコード数を見て、アプリを三つに分けます。途中で止まったアプリから1つだけ選び、そのデータを誰が、いつ見るのかを先に決めます。条件通知で入力した人にも返ってくるものを作り、ほとんど使われていないアプリはやめます。

見るべきは、アプリをいくつ作ったかではなく、入力が続いているアプリがいくつあるかです。1つ立て直せば、次のアプリの作り方も見えてきます。

この記事のタグSaaS定着業務改善

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この記事を書いた人
清水 飛鳥株式会社Raven 代表

中小企業と個人事業主の業務を、その会社に合った形で仕組みに変える会社を経営しています。

本記事はAIを用いて作成し、公開前に内容を確認しています。