OneDriveの共有リンクが1本に|今の期限ルールは効かない
OneDriveとSharePointで、ファイルを共有するときのリンクが、1つのファイルにつき1本にまとまります。見られる範囲を変えてもURLは変わりません。
便利になる一方で、そのURLを貼ったメールやチャットのすべてに、範囲の変更がそのまま効きます。そして、今の「期限付きリンク」のルールは、新しいリンクには効きません。
社外に渡すファイルの渡し方と、渡し終えたあとの閉じ方を、展開が終わる前に決めておきます。
OneDriveやSharePointでファイルを共有すると、これまでは「リンクをコピー」を押すたびに、別のURLができることがありました。同じ見積書に、社内向けと取引先向けのリンクが何本もぶら下がっている会社は珍しくありません。
Microsoftは10月20日、この共有リンクを1つのファイルにつき1本にまとめる仕組みを、順に届け始めたと発表しました。リンクが散らからないのは良いことです。ただ、Microsoft 365で取引先とファイルをやり取りしている会社には、確かめておきたい点が2つあります。
今日やること 取引先にOneDriveやSharePointのリンクで資料を渡している会社は、「何日で切れるリンクで渡す」というルールを決めていないか確かめてください。決めているなら、そのルールは新しいリンクには効きません。期限を付けたいときの作り方を、よく共有する人に伝えます。 何もしなくていい人 Microsoft 365を使っていない会社と、ファイルを社外に渡すときはメールに添付するだけでOneDriveのリンクを使わない会社です。
何が起きたか
Microsoftは2026年10月20日のOneDriveのイベントに合わせた発表(OneDrive Just Got a Major Upgrade)で、Copilot in OneDriveの一般提供などと一緒に、新しい共有リンク「Hero Links」の展開を始めたと書きました。管理者向けの説明(The new sharing experience is coming to SharePoint Online)とあわせると、要点は次のとおりです。
- 1つのファイルやフォルダに共有リンクは1本。「リンクをコピー」でも、メールでも、ブラウザのURLでも同じリンクになる
- 見られる範囲を変えてもURLは変わらない
- 最初は「追加したユーザーのみ」で、閲覧だけの状態から始まる
- 今までに作ったリンクは消えず、「その他のリンク」として動き続ける
- 期限付きのリンクを作るときは、歯車のアイコンから新しい共有リンクを別に作る
中小企業にとって何が変わるか
範囲を変えると、URLを貼った場所すべてに効く
これまでは、取引先に渡したリンクと社内のチャットに貼ったリンクは別のURLで、片方を変えてももう片方には響きませんでした。
これからは1本です。誰かが範囲を広げると、そのURLを貼った社内のチャットや過去のメール、別の資料の中のリンクも、すべて同じ範囲で開くようになります。逆に絞ると、取引先の手元のリンクも一緒に開けなくなります。
1本にまとまったことで、誰に見せるかを持ち主が1か所で決めることになりました。その判断を誰がしてよいか、決めていない会社のほうが多いはずです。
今の期限付きリンクのルールは、新しいリンクには効かない
「リンクを知っていれば誰でも開ける」リンクが一定の日数で切れるよう、管理者が設定している会社があります。閉じ忘れても自動で閉じる仕組みです。
Microsoftのメッセージセンターの告知(MC1454378)には、今の既定のリンク設定とリンクの有効期限のポリシーは、今までのリンクには引き続き効くものの、新しいリンクには効かないと書かれています。新しいリンクに期限を自動で付ける仕組みは、10月20日の発表の中で「開発中」とされています。例として、組織全体に向けたリンクを90日たったら「追加したユーザーのみ」に戻す設定が挙がっていますが、今日はまだ使えません。
閉じ忘れても大丈夫と思っていた仕組みが、新しいリンクでは働きません。
管理者が一括で決める場所がない
同じ告知によると、新しいリンクの最初の範囲は、サイトごとにPowerShellという管理用のコマンドで変えられます。会社全体を一度に決める設定はありません。そのうえ、ここで決めるのは最初の状態だけで、社員があとから範囲を広げることは止めません。
IT担当がいない会社が、サイトごとにコマンドで設定するのは現実的ではありません。設定で守るより、渡し方を決めて人に伝えるほうが早くなります。
当てはまるかどうかを分ける
| いまの状態 | 今回の変更で起きること |
|---|---|
| 取引先に「誰でも開ける」リンクで資料を渡し、期限で自動に閉じている | 新しいリンクには期限が効かない。閉じ忘れが残る |
| 社内だけでOneDriveのリンクを使っている | 範囲を広げた人がいると、社内に貼ったURLも同じ範囲になる |
| 取引先には社外のメールアドレスを直接追加して共有している | 人を追加するやり方は変わらない。影響は小さい |
| Microsoft 365を使っていない、またはリンクで共有しない | 関係ない |
よくある誤解:「最初は"追加したユーザーのみ"だから安全」
最初の状態が絞られているのは確かです。ただ、それは最初だけです。ファイルを共有する人が範囲を「組織内の全員」や「リンクを知っている全員」に広げることは、会社の設定が許していれば、これまでどおりできます。
しかもリンクは1本なので、広げた状態のURLが社内外に貼られていきます。安全かどうかを決めるのは最初の状態ではなく、誰がいつ広げて、いつ閉じるかです。
いま何をすべきか
- 社外に渡すファイルの渡し方を1つ決める。取引先のメールアドレスを直接追加するか、期限付きのリンクを歯車から別に作るか、どちらかに揃えます。「誰でも開けるリンクをそのまま貼る」はやめます
- 渡し終えたら閉じる人を決める。案件が終わったら、ファイルの持ち主が共有の設定から「リンクをリセット」を押します。URLが新しくなり、リンクだけで開いていた人は開けなくなります
- よく共有する人に、変更を先に伝える。営業や事務で毎日ファイルを渡す人に、「リンクは1本になった」「範囲を変えると全部に効く」の2点だけ伝えます。告知によると、展開は11月末までかけて進みます
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