株式会社Raven トップへ戻る
2026-10-27導入と定着

Copilotが社内で使われない|配る前に決める1つの業務

Copilotが社内で使われない|配る前に決める1つの業務
この記事の結論

Copilotが使われないのは、社員がAIに不慣れだからではありません。何の仕事に使うかが決まらないまま配ったので、開く理由が無いのです。

まず管理センターの使用状況レポートで、誰がどのアプリで最後にいつ使ったかを確かめます。

使う業務を1つに絞り、効果は使った人数ではなく、その業務で何が減ったかで見ます。

Microsoft 365 Copilotのライセンスを買い、社員に配った。説明会も開いて、WordやOutlookのどこにボタンがあるかも見せた。ところが3か月たっても、使っていると言うのは数人だけ。ほかの人に聞くと「何に使えばいいか分からない」「試したけど、自分で書いたほうが早かった」と返ってくる。毎月の請求だけは届く。

この記事は、Copilotの便利な使い方やプロンプト集ではありません。今のCopilotが実際にどれだけ使われているかをどう確かめるかと、立て直すときに何から決めるかを書きます。

Copilotが使われないのは、社員がAIに不慣れだからではない

何の仕事に使うかが決まらないまま配ったので、開く理由が無いのが一番の原因です。

Copilotは、WordにもExcelにもOutlookにもTeamsにも入っています。どこでも使えるので、配る側は「みんな自分の仕事で使ってくれるだろう」と考えます。でも、使う側から見ると、いつもの仕事の途中で「ここでCopilotを開こう」と思う場面がありません。止まりかけたCopilotを見ると、たいてい次のどれかが当たっています。

「何にでも使える」は「何に使うか自分で考えて」と同じ

使い道を決めるのを、使う人に任せています。忙しい現場の人にとって、新しい道具の使い道を考えるのは、それ自体が一つの仕事です。最初の数回は試しても、手応えが無ければいつものやり方に戻ります。ChatGPTで同じことが起きる話は、ChatGPTを使わなくなった理由に書きました。飽きたのではなく、刺さる仕事が無かったのです。

研修で覚えるのはボタンの場所だけ

説明会では「ここを押すと要約できます」と見せます。ボタンの場所は分かりますが、自分のどの仕事のどの場面で押すかは、説明会では決まりません。結果として、研修を受けた直後は試す人が増え、その後また減ります。

配った人が、使われているかを見ていない

ライセンスを配った後、誰がどれくらい使っているかを見ている会社は多くありません。「なんとなく使われていない気がする」まま、更新の時期を迎えます。見ていないので、どこから直せばいいかも分かりません。

まず使用状況レポートで「誰がいつ使ったか」を確かめる

感覚ではなく、管理センターのレポートで、ライセンスを持つ人のうち実際に使った人を確かめます。

立て直す前に、Copilotが本当に使われていないのか、一部の人だけが使っているのかを確かめます。Microsoftの公式ドキュメント「Microsoft Copilot の使用状況レポート」によると、Microsoft 365 管理センターの「レポート」から「使用状況」を選び、レポートの一覧で「Microsoft Copilot」を選ぶと、使用状況のページが開きます。見るには管理者のロールが必要です。

このページでは、期間を過去7日、28日、90日、180日から選べます。上のほうに、次の数字が並びます。

使用状況レポートのユーザーごとの表で、ライセンスを持つ人を三つに分ける
使用状況レポートのユーザーごとの表で、ライセンスを持つ人を三つに分ける

全体の数字より役に立つのは、下にあるユーザーごとの表です。一人ずつ、Copilotで最後に何かをした日が出ます。Teams、Word、Excel、PowerPoint、Outlookなど、アプリごとの最後の日も分かれて出ます。

この表で、次のことを確かめます。

使い続けている人が見つかったら、その人に「何の仕事で使っているか」を聞いてください。社内で立て直すときの、いちばん確かな手がかりになります。

なお、より詳しい分析ができる「Copilot ダッシュボード」もあります。ただ、Copilot ダッシュボードの公式ドキュメントによると、機能ごとの数字には最小グループ サイズが適用され、使った人が少ない行は「--」と表示されます。人数の少ない会社では、管理センターのユーザーごとの表で足ります。

使う業務を1つに絞り、その業務を持つ人に寄せる

全員に配って様子を見るのをやめ、1つの業務を決めて、その業務を持っている人に使ってもらいます。

定着させようとして、多くの会社は「全員で使ってみよう」と呼びかけます。でも、全員が自分で使い道を考える状態は、最初に書いた止まり方と同じです。

先に決めるのは、どの業務でCopilotを使うかです。それも一つだけにします。

選ぶときの目安は、次の三つです。

たとえば「週1回の定例会議の議事メモを、TeamsのCopilotで下書きする」と決めたとします。会議を主催する人が下書きを作り、出席者が中身を確かめて直します。これなら、毎週同じ場面で同じボタンを押すので、開く理由がはっきりします。

全員に配って様子を見るのをやめ、選ぶ目安に合う業務を一つ決める
全員に配って様子を見るのをやめ、選ぶ目安に合う業務を一つ決める

ライセンスは「業務を持つ人」に寄せてよい

業務を決めると、その業務に関わらない人には、今すぐライセンスが要らないことも見えてきます。使っていない人のライセンスを、決めた業務を持つ人に付け替えるのは、無駄を減らす判断です。付け替えは管理センターでできます。使用状況レポートのユーザーごとの表には、過去180日のうちにライセンスを持っていた人が、後で外れた場合も含めて出ると公式ドキュメントにあります。付け替えた後も、前の人の記録は追えます。

料金の上限を先に決めておく話は、Copilotに従量課金が既定で付くに書きました。使われていないライセンスの見直しと合わせて確かめてください。

大きい会社のやり方は持ち込まない

大きな会社では、推進チームを作り、部署ごとに推進役を置き、全社でプロンプト集を配る進め方もあります。人の足りない会社では、それはできません。推進役を兼務で置いても、本業に押されて止まります。

一つの業務が回るまで、ほかの業務には広げません。その業務で「毎週Copilotで下書きする」が1か月続いたら、次の業務に進みます。地味ですが、これが一番戻りません。

「うちのCopilot、何の業務から使えばいいか」から、ご相談ください。今の仕事の流れを一緒に見て、最初に絞る業務と、ライセンスを持つ人を決めるところから始めます。

効果は「使った人数」ではなく「減ったもの」で見る

アクティブ ユーザーが増えても、仕事が軽くなっていなければ意味がありません。

使用状況レポートの数字は、使われているかを確かめるのには役立ちます。でも、使った人数が増えたことは、仕事が減ったことと同じではありません。「Copilotを導入した」「アクティブ ユーザーが増えた」は、それだけでは何も意味しません。意味を持つのは、決めた業務で何が減ったかだけです。

決めた業務について、始める前と1か月後で、次のどれかを比べます。

減っていなければ、業務の選び方が合っていなかった可能性があります。別の業務に替えるか、その業務ではCopilotを使わないと決めます。やめる判断も、立て直しの一つです。直すか捨てるかの決め方は、ツールが定着しない|直すか捨てるかの決め方に書きました。

今日からやること

やること目安ポイント
管理センターで「レポート」→「使用状況」→「Microsoft Copilot」を開く10分管理者のロールで開く
期間を28日にして、有効なユーザーとアクティブ ユーザーを見る5分数字は社内で比べるだけにする
ユーザーごとの表で、最後に使った日を一人ずつ確かめる20分一度も使っていない人、最初だけの人を分ける
使い続けている人に、何の仕事で使っているかを聞く15分社内でいちばん確かな手がかり
Copilotを使う業務を1つだけ決める30分毎週発生し、確かめる人がはっきりしている業務
その業務にかかっている時間を書き留める10分1か月後に比べるため
使っていない人のライセンスを、その業務を持つ人に寄せるか決める15分付け替えは管理センターでできる
1か月後、その業務で何が減ったかを確かめる15分減っていれば次の業務へ、減っていなければ業務を替える

よくある質問

Copilotが使われないのは、社員がAIに詳しくないからですか。

ほとんどの場合、違います。止まる原因は操作より「どの仕事で開くか」が決まっていないことです。AIに詳しくなってもらう必要はありません。詳しくなくても使える業務を一つ決めるほうが先です。詳しくなる必要が無い理由は、AIを使いこなせない|詳しくなる必要はないに書きました。

研修を増やせば使われるようになりますか。

研修でボタンの場所は覚えられますが、自分の仕事のどこで押すかまでは決まりません。研修を増やす前に、使う業務を一つ決めてください。そのうえで、その業務の担当者にだけ、その場面での使い方を見せるほうが続きます。

Copilotの導入効果はどう測ればいいですか。

使用状況レポートのアクティブ ユーザーは、使われているかの目安です。効果そのものではありません。効果は、決めた業務にかかる時間や、書き直しの回数がどう変わったかで見ます。始める前に、今どれくらいかかっているかを書き留めておいてください。

使っていない人のライセンスは外してもいいですか。

外したり、別の人に付け替えたりすることはできます。使用状況レポートには、過去180日のうちにライセンスを持っていた人が、後で外れた場合も含めて残ります。使っていない人から外し、決めた業務を持つ人に寄せるのは、無駄を減らす判断です。

まとめ

Copilotが使われないのは、社員がAIに不慣れだからではありません。何にでも使えるので使い道を自分で考えなければならない、研修で覚えるのはボタンの場所だけ、配った人が使われているかを見ていない。原因は、何の仕事に使うかの決め方にあります。

まず管理センターの使用状況レポートで、誰がどのアプリで最後にいつ使ったかを確かめます。そのうえで、使う業務を一つだけ決め、その業務を持つ人にライセンスを寄せます。

見るべきは、Copilotを開いた人の数ではなく、その業務で何が減ったかです。一つの業務で減ったものが見えれば、次に使う業務も見えてきます。

この記事のタグ生成AI定着AI導入

どこから手をつけるか分からない場合は、ご相談ください。いまのやり方を伺うところから始めます。ご相談とお見積りに費用はいただきません。

相談する
この記事を書いた人
清水 飛鳥株式会社Raven 代表

中小企業と個人事業主の業務を、その会社に合った形で仕組みに変える会社を経営しています。

本記事はAIを用いて作成し、公開前に内容を確認しています。