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2026-09-15導入と定着

AIを導入しない理由はだいたい正しい|確かめるのは1つ

AIを導入しない理由はだいたい正しい|確かめるのは1つ
この記事の結論

生成AIを会社として導入していない中小企業は多数派です。導入しない理由の上位は「活用場面が分からない」「自社業務になじまない」「推進する人がいない」で、どれも今の会社の形に照らせば正しい判断です。

書く仕事が少ない、担当を置けない、顧客情報を扱う。この条件に当てはまる会社は、導入しなくて構いません。「AIを導入した」という事実には意味がなく、減った仕事だけに意味があります。

ただし「会社が導入しない」と「社内で誰も使っていない」は別です。確かめるのは1つ、社内で個人として使っている人がいないか。いれば、導入しない判断の根拠がもう古くなっています。

取引先との会話で生成AIの話が出るたびに、少し居心地が悪い。「うちはまだ何もしていない」と答えながら、遅れているのではないかと思う。かといって、何に使えばいいのかが見えない。

「AIを導入しない理由」で検索すると、出てくる記事の大半は「その理由は思い込みです」と続きます。この記事は逆から書きます。導入しない理由は、だいたい正しい。確かめてほしいのは1つだけです。

導入していない会社が多数派である

生成AIを会社として導入している中小企業は2割に届かず、6割超は「使うかどうかは個人の判断に任せている」状態です。

商工中金が2026年1月に中小企業を対象に行った中小企業の生成AIの利用にかかる調査(中小企業設備投資動向調査の付帯調査)では、生成AIの導入状況は次のとおりでした。

導入状況割合
会社で導入している16.3%
会社導入は無いが、個人の生成AI活用を推奨14.9%
会社導入は無く、使用は個人の判断に任せる64.9%
会社として導入している中小企業は16.3%。64.9%は個人の判断に任せている(商工中金・2026年1月調査)。
会社として導入している中小企業は16.3%。64.9%は個人の判断に任せている(商工中金・2026年1月調査)。

中小企業基盤整備機構の中小企業のAI等の利活用に係る実態調査(有効回答1,647社・生成AI以外のAIも含む)でも、AIの導入率は20.4%です。導入していないのは遅れた少数派ではなく、5社に4社の普通の状態です。

「導入しない理由」を4つに分けると、正しいものと古いものが混じっている

上位4つの理由は、それぞれ「今も正しい条件」と「古くなった条件」を持っています。

同じ商工中金の調査で、生成AIを積極的に活用していない層(2,522社)が挙げた理由の上位は次のとおりです。

理由割合今も正しい会社前提が古くなっている会社
具体的な活用場面が不明42.0%書く仕事がほとんど無い「AI=質問に答える道具」の像で場面を探している
導入を推進する人材がいない34.3%担当を置く前提で考えている担当を置かない形を知らない
自社業務になじまない29.5%現場仕事・対人仕事が仕事のほぼ全部「業務」を現場だけで数え、事務の書き仕事を数え忘れている
情報管理やセキュリティの不安が大きい21.9%顧客情報を日常的に扱う「導入しない」ことで不安が消えると思っている
導入しない理由の上位4つは、会社の形によって「今も正しい」か「前提が古い」かが分かれる。
導入しない理由の上位4つは、会社の形によって「今も正しい」か「前提が古い」かが分かれる。

1つ目の「活用場面が不明」は、いちばん割合が高く、いちばん正しい理由です。電話と現場で回っている会社には、生成AIの場面が本当にありません。ただ、比べたい数字があります。同じ質問に、積極的に活用している層(1,144社)では21.5%しか答えていません。「なじまない」は29.5%に対して6.1%です。使い始めると場面が見えて、「なじまない」が消える。場面は「AIに何ができるか」からは見つかりません。「毎週、同じような文面を書いている仕事」から探すと出てきます。

2つ目の「推進する人材がいない」は、担当を置く前提なら正しい理由です。人手の足りない会社で、AI担当という役は足せません。ただ、AIを使いこなせない|詳しくなる必要はないで書いたとおり、使う本人が詳しくなる必要はもうありません。担当がいないまま回る形は作れます。

3つ目の「自社業務になじまない」は、仕事のほぼ全部が現場と対人なら正しい判断です。ただ、「業務」を製造や接客や施工だけで数えていると、その周りの日報、見積、求人票、取引先へのメールを数え忘れます。なじまないのは現場であって、事務ではありません。

4つ目の「セキュリティの不安」は、顧客情報を扱う会社にとって正しい心配です。ただ、この不安は「導入しない」ことでは消えません。会社が導入しないと決めても、社員が個人で使うことは止まらないからです。不安の正しい置き場所は「何を貼ってはいけないかを決める」です。生成AIの社内ルールは3つで足りるの最初の1つがそれです。

導入しなくていい条件を、先に認める

次の条件に当てはまる会社は、導入しなくて構いません。「導入した」という事実に意味はなく、減った仕事だけに意味があるからです。

中小企業基盤整備機構の同じ調査では、AIを導入した目的は「業務効率化/作業時間の短縮」が87.0%で、効果として挙がったのも同じ項目が83.2%と突出しています。AIの効果は今のところほぼ「時間が減る」の一点で、減る時間の当てが無いなら導入する理由も無いのです。

大きい会社は「全社で導入する」と決めれば、情報システム部門が動き、研修が組まれます。人手の足りない会社に同じやり方は持ち込めません。同じ悩みでも、一社一社やり方は違います。導入しないのも、そのやり方の1つです。

それでも1つだけ確かめてほしいこと

「会社が導入しない」と「社内で誰も使っていない」は別です。確かめるのは、個人として使っている人が社内にいないか、この1つだけです。

最初の表に戻ります。64.9%の会社は「導入しない」と決めたのではなく、「個人の判断に任せる」と答えています。会社として決めていない状態です。その間、社員は自分のスマホで無料の生成AIを使えます。会社が知らないだけで、すでに使われているかもしれません。

これが起きていると、「導入しない」という判断の根拠が古くなっています。判断したときは「場面が無い」「なじまない」だった。しかし社内の誰かが、自分の仕事で場面を見つけて使っている。

確かめ方は、朝礼か個別に、1つ聞くだけです。

「仕事で、ChatGPTみたいなものを使ったことがある人はいますか。怒りませんし、止めもしません」

後半の一言が要ります。「使っているか」だけだと禁止の前触れに聞こえて、誰も手を挙げません。目的は取り締まりではなく、判断の材料の更新です。

確かめるのは1つ。社内に個人で使っている人がいるかどうかで、次にやることが分かれる。
確かめるのは1つ。社内に個人で使っている人がいるかどうかで、次にやることが分かれる。

結果は2つに分かれます。

誰も使っていなければ、導入しない判断は今日も正しい。そのままで構いません。半年後にもう一度同じ質問をしてください。

使っている人がいれば、次にやることは「導入」ではありません。2つあります。1つは、その人が何に使っているかを見ること。その人はすでに「自社業務になじむ場面」を見つけています。答えは社外のセミナーではなく社内にありました。もう1つは、顧客情報や取引先の名前を個人のアカウントに入れていないかを、責めずに確認し、線を引くこと。

そこから先、1人から数人に広げるなら生成AIが社内に浸透しない|研修より先に決めること、会社として進め方を組むならAI導入の進め方|中小企業が最初の90日でやることです。いずれも「使っている人がいた」場合の話です。

「うちは導入しなくていい会社か」の判断だけでも、ご相談ください書く仕事の量を聞いて、無ければ「無い」とお伝えします。相談と見積りに費用はいただきません。

「導入しない」を続けるなら、判断の日付を残す

導入しない判断は、いつの材料で下したかを書いておくと、古くなったときに気づけます。

同じ商工中金の調査で、5年後の自分の業界のAIについて聞いた質問では、全産業で「業界全体としてのAIの活用は限定的で、大きな変化は起きていない」が最も多く、約4割でした。この見方も、多くの業種で正しいと思います。現場の仕事は、AIでは減りません。

だからこそ、判断した日付と理由を1行残しておくことを勧めます。「2026年9月、書く仕事が週2時間しか無いので見送り」。これがあれば、書く仕事が増えたとき、社内で使う人が出たとき、「あの理由は今も成り立つか」を確かめられます。成り立たなくなったときだけ、動けばいい。

中小企業でDXが進まない理由|止まるのは3か所で書いたとおり、「やらないと決めた」会社と「動けていない」会社は別です。問題は、決めた理由を忘れてなんとなく続いているときだけです。

今日からやること

順番やること目安
1社内で「仕事でChatGPTのようなものを使ったことがあるか」を聞く。怒らないと先に言う5分
2誰もいなければ、「導入しない」の理由と今日の日付を1行書き残す5分
3いれば、その人が何に使っているかを聞く。それが自社の最初の活用場面15分
4いれば、顧客情報・取引先名を個人のアカウントに入れないことだけを決めて伝える15分
5半年後、1をもう一度やる5分

3と4に進んだ会社だけが、導入を考える会社です。

よくある質問

AIを導入しない企業は、遅れていますか。

遅れていません。2026年1月の商工中金の調査では、会社として生成AIを導入している中小企業は16.3%で、導入していない方が多数派です。遅れているかどうかは導入の有無ではなく、減らせるはずの仕事が残っているかどうかで決まります。

生成AIを使わない理由として、セキュリティは十分な根拠になりますか。

顧客情報を扱う会社なら、正しい心配です。ただ、会社が導入しなくても、社員が個人で使うことは止まりません。「導入しない」だけで終わると、ルール無しで個人利用が続く状態になり、かえって危険です。導入とは別に、「何を貼ってはいけないか」だけは決めてください。

導入しないと決めたことを、社員にどう伝えればいいですか。

「今年は見送る。理由は、減らせる書き仕事が少ないから」と、理由ごと伝えてください。理由が無いと、社員は「会社は反対している」と受け取り、使っていることを隠します。理由があれば「書く仕事が増えたら言ってほしい」と続けられ、判断を更新する材料が社員から上がってきます。

まとめ

生成AIを会社として導入していない中小企業は多数派で、導入しない理由の上位は、会社の形によっては今も正しい判断です。書く仕事が少ない、本人が困っていない、今年は他にやることがある。それなら、導入しなくて構いません。

確かめてほしいのは1つだけです。「会社が導入しない」と「社内で誰も使っていない」は別で、64.9%の会社は決めたのではなく「個人の判断に任せている」状態です。社内で使っている人がいないかを1回聞く。いなければ、判断は今日も正しい。いれば、その人の使い方と、貼ってはいけないものの線だけを見てください。導入は、その後の話です。

この記事のタグAI導入生成AI社内ルール

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この記事を書いた人
清水 飛鳥株式会社Raven 代表

中小企業と個人事業主の業務を、その会社に合った形で仕組みに変える会社を経営しています。

本記事はAIを用いて作成し、公開前に内容を確認しています。