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2026-10-23導入と定着

事務の人手不足|採用の前に、減らせる仕事を1つ決める

事務の人手不足|採用の前に、減らせる仕事を1つ決める
この記事の結論

事務は全国で見ると、求人より仕事を探す人のほうがずっと多い職種です。それでも「足りない」と感じるなら、原因は採用市場より、社内の事務の仕事の量と形にあることが多いです。

事務の仕事を電話・転記・書類作成の三つに分け、一番時間を取られているものを1つだけ減らします。

採用するのは、減らして手順を書き出したあとです。そうすれば、新しく来た人もすぐに回せます。

事務の人が一人辞めてから、半年近く募集を出している。応募はあっても条件が合わず、決まらない。残った人が電話も請求書も入力も抱えて、毎日遅くまで残っている。社長自身が夜に伝票を打つ日も増えてきた。

「事務 人手不足」で検索すると、採用の工夫や派遣・外注の案内が多く並びます。この記事はその話が中心ではありません。採用で埋める前に、事務の仕事のどれを減らすかと、その決め方を書きます。

事務は「採れない職種」ではない

全国の数字で見ると、事務は求人より仕事を探す人のほうがずっと多い職種です。

まず、事務の採用市場がどうなっているかを確かめます。厚生労働省の一般職業紹介状況(令和8年8月分)の参考統計表を見ると、パートを含む常用の求人で、職業全体の有効求人倍率は1.06倍です。これに対して事務従事者は0.37倍、その中の一般事務従事者は0.29倍でした(参考統計表)。

有効求人倍率が1を下回るということは、ハローワークの数字の上では、求人の数より仕事を探している人の数のほうが多いということです。建設や運輸のように人がまったく集まらない職種とは、事情が違います。

事務従事者と一般事務従事者の有効求人倍率は、職業全体を大きく下回る(厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)」参考統計表・常用パート含む)
事務従事者と一般事務従事者の有効求人倍率は、職業全体を大きく下回る(厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)」参考統計表・常用パート含む)

もちろん、これは全国・ハローワーク経由の数字です。地域や給与の条件、求める経験によって、個々の会社の採用は難しくなります。経験者に限れば取り合いになることもあります。

それでも、この数字は一つのことを教えてくれます。事務の人手不足は、人がいないことだけが原因ではないということです。採用に時間をかけても埋まらない、埋まってもまた足りなくなるなら、社内の事務の仕事の側を先に見る価値があります。

足りないのは、人より「仕事の量と形」のほうが多い

事務の仕事は、人が辞めても減りません。そのうえ、一人に合わせた形のまま増えていきます。

事務の人手不足が起きている会社を見ると、たいてい次のどれかが重なっています。

二つめの「その人にしか分からない仕事」は、採用で人を足しても解決しません。新しく来た人が覚えるまで、残った人の負担はむしろ増えます。頭の中の手順をどう書き出すかは、属人化はAIで解消できるかに詳しく書きました。引き継ぐ資料が何も残っていないときの始め方は、引き継ぎ資料がないときの対処が参考になります。

大きな会社なら、事務の部署に人を足したり、専任の改善担当を置いたりできます。人の足りない会社では、それができません。だから、人を足すより先に、今の人数で回る量まで仕事を減らすことを考えます。

電話・転記・書類作成、どれから減らすか

事務の仕事を三つに分け、一番時間を取られているものを1つだけ選びます。

事務の仕事は細かく見ると何十種類もありますが、時間を取られているものは、だいたい次の三つのどれかに入ります。

種類よくある中身減らし方の方向
電話問い合わせ、注文、日程の確認、折り返しかかってくる理由を減らす。よくある質問は先に案内する
転記紙やメールの内容を、Excelやシステムに打ち直す入口を一つにする。読み取りをAIや仕組みに渡す
書類作成見積書、請求書、報告書、案内文ひな形をそろえる。下書きをAIに作らせる

1. 一週間、何に時間を取られたかを書き留める

まず、事務を担当している人に、一週間だけ「今日いちばん時間を取られた仕事」を一行で書き留めてもらいます。全部の業務を洗い出す必要はありません。電話・転記・書類作成のどれに当たるかが分かれば十分です。全部を書き出さない棚卸の進め方は、業務棚卸のやり方|全部書き出さないで済ませるにまとめています。

2. 一番多かったものから、1つだけ減らす

書き留めた中で一番多かった種類を選び、その中の一つの仕事だけを減らします。

電話が多いなら、AIで受ける仕組みを入れる前に、同じ質問が何回来ているかを数えます。理由が減れば、電話そのものが減ります。進め方は電話対応を減らすには|AIで受ける前に理由を減らすに書きました。

転記が多いなら、同じ情報を何か所に書いているかを数えます。三か所に書いているなら、まず一か所をやめられないかを考えます。どの転記から消すかの見分け方は、転記作業の無駄をなくす方法にあります。

書類作成が多いなら、毎回ゼロから作っているものを探します。ひな形がそろっていれば、AIに下書きを作らせても直す手間が少なくて済みます。

事務の仕事を電話・転記・書類作成に分け、一番時間を取られているものを1つだけ減らす
事務の仕事を電話・転記・書類作成に分け、一番時間を取られているものを1つだけ減らす

どれを選ぶかに正解はありません。電話が鳴りやまない会社もあれば、月末の請求書づくりに追われる会社もあります。同じ「事務の人手不足」でも、減らすべき仕事は会社ごとに違います。他社のやり方をそのまま持ち込むより、自分の会社で一番時間を取られているものから始めるほうが確実です。

「うちの事務の仕事で、どれから減らせるか」から、ご相談ください。一週間分の書き留めを一緒に見て、AIや仕組みに渡せるものと、人がやるべきものを分けるところから始めます。

採用するのは、減らして書き出したあと

仕事を減らし、手順を書き出してから採用すると、新しく来た人がすぐに回せます。

仕事を減らしても、まだ人が足りないこともあります。そのときは採用を進めればよいのですが、順番が大事です。

減らす前に採用すると、新しく来た人は、一人に合わせた複雑な仕事をそのまま覚えることになります。覚えるまで数か月かかり、その間は教える側の負担が増えます。教えきる前に辞めてしまえば、また最初からです。

減らしてから採用すると、渡す仕事は少なく、手順も書き出されています。新しく来た人は早く戦力になり、教える側も楽になります。求人票に書く仕事の中身もはっきりするので、条件の合う人にも出会いやすくなります。

病院やクリニックの事務のように、受付・会計・書類の仕事が重なる職場でも、考え方は同じです。全部をまとめて変えようとせず、一番時間を取られている一つの仕事から減らします。

「AIを導入した」「システムを入れた」こと自体には、意味がありません。意味があるのは、事務の人が抱える仕事が何時間減ったかです。減った分だけ、今いる人が楽になり、次に来る人も続きやすくなります。

今日からやること

やること目安ポイント
事務担当に「今日いちばん時間を取られた仕事」を一行で書いてもらう1週間何分かかったかは測らなくてよい
書いた仕事を、電話・転記・書類作成に分ける30分どれにも入らないものは「その他」でよい
一番多かった種類から、減らす仕事を1つだけ決める15分地味で確実に減らせるものを選ぶ
その仕事の手順を、担当者と一緒に書き出す1時間書き出せれば、AIや仕組みに渡せるかも見える
求人を出しているなら、書き出した手順から仕事の中身を書き直す30分渡す仕事が減っていれば、そのまま書く
ひと月後、減らすと決めた仕事が本当に減ったかを確かめる30分人の数ではなく、仕事が減ったかを見る

よくある質問

事務の人手不足は、派遣や外注で埋めればいいのではないですか。

一時的には有効です。ただ、仕事の形が一人に合わせたままだと、派遣や外注の人にも同じ手順を一から覚えてもらうことになります。先に減らす仕事を決めて手順を書き出しておくと、外に頼む範囲もはっきりし、頼んだ後の手間も少なくなります。

事務の仕事はAIでどこまで減らせますか。

会社によって違うので、一律には言えません。よくある質問への回答、紙やメールからの読み取り、書類の下書きなどは、AIに渡しやすい仕事です。ただ、入れただけでは減りません。一週間書き留めた中から一つを選び、その仕事が本当に減ったかを確かめながら進めてください。

事務の人が一人しかいません。どこから手をつければいいですか。

その人が休んだら止まる仕事から、手順を書き出します。一人しかいない職場では、仕事を減らすことと、その人に何かあっても回るようにすることが同じくらい大事です。書き出した手順の中で、毎回同じ作業になっている部分から、AIや仕組みに渡せないかを考えます。

病院やクリニックの事務でも同じやり方でいいですか。

考え方は同じです。受付・会計・書類のどれに一番時間を取られているかを書き留め、一つだけ減らします。患者さんの情報を扱う仕事は、AIに渡す前に、何を入力してよいかのルールを先に決めてください。

まとめ

事務は全国で見ると、求人より仕事を探す人のほうがずっと多い職種です。それでも人が足りないと感じるなら、採用市場より、社内の事務の仕事の量と形に原因があることが多いです。仕事が増えても人は増えず、その人にしか分からない手順が残り、同じ情報を何度も書いています。

先に、事務担当が一週間で何に時間を取られたかを書き留めます。それを電話・転記・書類作成に分け、一番多かったものから一つだけ減らします。採用するのは、減らして手順を書き出したあとです。

見るべきは、人を何人増やしたかではなく、事務の仕事が何時間減ったかです。一つ減れば、今いる人が楽になり、次に来る人も続きやすくなります。

どこから手をつけるか分からない場合は、ご相談ください。いまのやり方を伺うところから始めます。ご相談とお見積りに費用はいただきません。

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この記事を書いた人
清水 飛鳥株式会社Raven 代表

中小企業と個人事業主の業務を、その会社に合った形で仕組みに変える会社を経営しています。

本記事はAIを用いて作成し、公開前に内容を確認しています。